当店では、皆様一人一人の目的、用途などに応じたメガネをご提案いたします。
遠近両用レンズは、一枚のレンズに複数の度数があり、特に累進レンズの場合は徐々に度数が変わってゆき、境い目が無いため、レンズの位置決めが大変重要になります。
また、フレームの形状やフィッティング(かけ具合の調整)によっても見え方が変化する大変デリケートなメガネです。
遠近両用累進レンズの場合、遠用アイポイントから近用アイポイントにかけて度数がプラスに変化しています。この範囲を累進帯と呼んでいます。
HOYAでは従来累進帯長が14mmでしたが、最近のメガネの小型化に対応し、11mmのものも発売されています。また、一部のレンズでは16mmのものもあります。
一般的には、この累進帯長が長いほど揺れやゆがみが少なくなり、逆に短い場合は近方が見えやすくなります。
しかし、その感じ方は人それぞれですので、テストレンズで実際の違いをお試しの上お選びください。
おすすめのフレームサイズ
通常の14mmタイプをお選びになる場合は、フレームの上下のレンズ幅は30mm以上あることが推奨されています。
どうしてもそれより幅の狭いフレームタイプがご希望の場合は11mmタイプをお試しください。
また、大きいほうが良いのかというと、そうでもなく、左右にあまり大きすぎる場合は、レンズ周辺部のゆがみが気になる場合がありますので、ご注意ください。
おすすめのフレームデザイン
遠近両用メガネは、高さが変わると見え方が変わるため、メガネの微調整は欠かせません。特に、鼻が当たるパット部分は、かけ具合を調整するうえで重要な部分ですので、多くのプラスチックフレームのような固定式ではなく、金属製などで微調整が可能なフレームをお選びください。また、ご購入時には、メガネの掛け具合がしっかり合った状態で、遠用のアイポイントがまっすぐ前を見たときに中心に来ているのかもご確認ください。
あと、メガネを掛けたときに、耳にあたる部分が浮き上がっていないかもご確認ください。
テレビなどを見ていても、出演者の中に時々メガネが浮き上がっている方をお見受けしますが、遠近両用メガネの場合は、特に見え方が変化する場合があります。
また、浮き上がった状態ですと、耳へのかかりが浅く、メガネがズリやすくなる原因ともなります。
遠近両用レンズの種類と相違点
一口に遠近両用レンズといいましても多くの種類が発売されています。
HOYAからも、Rsi・新発売の雅と望・ウェルナ・シンクロ,サミットシリーズ、アリオスシリーズなどいくつかの種類があります。
この種類の大きな違いは、レンズの設計の差です。
ハイエンドのRsiシリーズは度数情報のみならず、ライフスタイルやフレーム情報を反映させることで一人ひとりに最適なオンリーワンレンズを目指したものです。
また、お手軽価格のアリオスシリーズは従来設計を踏襲することで開発費を抑え、初心者向きを目指したものです。
このように設計の違いによって見え方に大きな違いを感じる場合もあります。
まずはテストレンズでお試しになることをおすすめします。
レンズの厚みなどに違いのある素材の差によっても価格は異なって来ます。
レンズにキズの付きにくい加工やカラー、調光機能、偏光機能、厚みが薄く・軽くなるHELP加工などの付加価値を付ける場合も追加料金が必要です。
遠近両用メガネについて、よくご質問いただく事柄にお答えいたします。メガネづくりのご参考にしてください。
Q.遠くを見るときにはメガネがいらないのですが、遠近両用メガネは必要ですか?
A.手元を見るときに、遠く用の度数では見えづらくなった場合には近用メガネが必要となります。そうなると、遠く用と近く用の2つの度数が必要になります。
このような場合に、一つのメガネで遠方と手元のどちらもが見えるようにしたものが遠近両用レンズです。
そのため、遠くまたは手元の度数がない場合でも、その部分が度数なしの遠近両用メガネが必要となります。
Q.遠近両用メガネは、足もとがぼやけて見えにくいとよく聞きますが?
A.遠近両用メガネは、中心から上の部分に遠く用の度数、レンズの下の部分に手元用の度数が設定されています。
足もとを見る場合に、レンズの下の部分で見てしまいますと、手元用の度数の部分で見ることになり、ぼやけて見えます。
また、境目のない遠近両用累進レンズの場合、レンズ下部の周辺部分で、多少ユレやユガミを感じることがあります。
遠近両用メガネで足もとを見るときは、お顔をやや多い目に下に動かし、レンズの上の部分で見るようにすると見えやすくなります。
Q.境目のない遠近両用レンズはユレやユガミが気になって使いづらいと聞きましたが?
A.境目のない遠近両用レンズは累進レンズと呼ばれていますが、徐々に度数が変わる設計となっており、特にレンズ下部や周辺部にヒズミが出る部分があり、各メーカーとも、このヒズミができるだけ少なくなるような設計を研究しています。
一般的には、新しい設計のレンズほど、ユレやユガミの少ない設計となっていますが、そのぶん価格も高くなっています。
また、遠用と近用の度数差(加入度)が大きいほどユレやユガミが大きくなります。
ただ、人によりこのユレやユガミの感じ方は異なるため、テストレンズによる装用テストが重要になります。